2017-02-18

シードル オン タップ プロジェクト

世界に誇る日本のりんごから、最高の樽生シードルを

りんご畑を放棄せず活用していくために
今、日本のりんご産地は岐路を迎えていると私たちは感じています。りんごが好きだと答える方は多いですが、現実的にはりんごを生で食べる機会は減り続けています。その結果、りんご農家を継ぐ若手は減り、りんご栽培を諦めて、りんご畑が毎年約1%ですが確実に減少しています。
一方で、都市部の食にも関心が高い若い女性を中心にりんご100%のお酒「シードル」を選ぶ動きが生まれてきています。欧米では2000年以降、平均年間成長率4%を超える成長を示しており、ワインと同じように歴史があり、最近見直されている古くて新しいお酒がシードルです。
そこで、私たちは畑の新しい活用方法としてシードル向けりんごに着目しました。りんご産地に世界に誇れる日本のシードルと、新たな雇用や事業の機会をつくるため、その普及活動をおこなっています。

日本シードルマスター協会 小野

シードルをさらに美味しく、安心もプラス
ここ数年の間にシードルを扱う飲食店も増え、より多くの方にシードルを楽しんでいただけるようになる一方、「フルボトルだとグラス売りもボトル売りもしにくい」という声も耳にするようになりました。
そこで、お店としても扱いやすく、より美味しいシードルが作れたら、お店だけでなくシードルファンにも喜んでいただけると考えました。
今回採用するKeykegは、シードルが極めて劣化しにくい密封構造のため、タップから注がれるフレッシュなシードルをいつでもグラスで楽しめます。
また、国内のワイナリーなどで採用されている瓶内二次発酵は、より大きな瓶を用いることで酸化・熟成の面で大きなアドバンテージが生まれ、味わいが良くなると言われており、フルボトルの約26倍もある20リットルのKeykegを利用したKeykeg内二次発酵では、さらに味わい豊かなシードルを楽しんでいただけることに期待しています。

信州まし野ワイン 竹村

最高の笑顔は、最高のシードルから
シードルは、原料の生産者であるりんご農家さんとの直接的な繋がりが強く、こと日本においては「世界一美味しいりんごを食べている国」とまで称されるほど昇華された農業技術と、日々の営みがシードルの味わいに反映されているのが特徴です。
今回採用するキーケグは、品質の劣化に対する耐性が極めて強く、そのシードルの美味しさを損なうことなくお客様に提供できます。提供方法や容量なども自在に設定出来る点も飲食店が取り扱う上での大変な魅力です。
シードル専門店として2015年6月に東京・神田にオープンしてからわずか1年半、シードルファンの急増を体感しているからこそ、ファンも店舗も安心できるシードルの登場は、日本へのシードル普及には欠かせません。

Bar & Sidreria Eclipse first 藤井

産地の醸造所で作られたシードルの美味しさを、シードルファンの皆さまに届けるために

私たちは、日本初のKeyKeg(キーケグ)を使用する樽シードルの開発に着手しました。

キーケグの4つの魅力

①特許技術の特殊な構造でシードルが空気・ガスに触れず極めて劣化しにくい

②人工的にガスを溶け込ませることがなく、シードル本来の泡「ナチュラル・カーボネーション」が楽しめる

リサイクル可能素材だから環境にも優しい

④容器が軽くて返却不要だから、輸送時のCO2排出も抑えられる

シードルにも、地球環境にも、自然環境の中で育つリンゴや栽培する農家にも優しいことが、私たちが取り組む理由です。

産地で飲んだフレッシュな味わいをそのままダイレクトに表現してくれる、画期的な容器で皆様に樽詰めシードルをお届けしたいと考えております。

KeyKegについての詳しいご紹介は「キーケグ大解説」をご覧ください。

CRAFTDRINKS 沖

りんごの選果と洗浄
収穫したりんごは、まず農家さんの手によって丁寧に選果されます。 病果や腐りのあるものが取り除かれるのはもちろんですが、作りたいシードルをイメージしながら選果が行われます。それは、同じ品種のリンゴの中にも酸味のあるものや渋味や香りのあるもの、一つ一つ違ってきます。それを農家さんが出来上がりのシードルをイメージして選んでくれているのです。農家さんは、食べなくてもわかるレベルになっているので、ほいほいと選んでいきます。凄いです。 大切に選んでくれたりんごを、洗浄します。冷たい水と細かな泡できれいに洗浄していきます。当社では、この際にりんごを半分に割って内部を点検することも多いです。たまに、虫害や病気が内部に発生していて外からは分からないことがあるためです。
りんごの破砕
洗ったリンゴは破砕という工程に入ります。リンゴを細かく砕いていきます。ミキサーやハンマークラッシャーという機械によって、丸ごと粉々に砕いていきます。これは、この後の搾汁工程を容易にするためです。 皮も付いたまま粉々にしていきます。皮にはポリフェノールなど、重要な成分も多く含まれています。
圧搾
ミキサーにかけて、細かくしたしたりんごもろみを搾汁機(プレス機)にかけて、ジュースのみを取り出します。この搾汁機(プレス機)はたくさんの種類があります。
1.油圧、もしくは手動で垂直型にプレスするバスケットプレス、パックプレス。これらが最も古典的で、伝統的な搾汁機です。

2.ステンレス製の筒の中に大きなゴム袋が入っていて、この袋を圧縮空気によって膨張させ、りんごを外壁に押し付けて圧搾するメンブランタイプの搾汁機の使用も増えてきました。

3.大手企業などは連続的搾汁をするためにスクリュープレスやベルトプレスを使用しています。
様々な搾り方がありますが、目的はみんな一緒ですが、味わいには違いが出てきます。 また、搾汁のやり方でも味わいや香りに違いが出てきます。搾汁の圧力をどのタイミングで、どのくらい、どれだけの時間かけるかは、経験値がものをいうところです。各メーカーの腕の見せ所になりますね。 ブドウを搾汁するのとは異なり、もろみが細かく密度が高いので搾りづらいために、もろみを袋に入れてから搾汁するところも多いです。この方法のほうが、ジュースの通り道ができるためにスムーズに搾汁できます。 海外ではこの通り道のためにワラを使用したり、もみ殻を混ぜて搾汁したりするそうです。
果汁の分析とデブルバージュ(果汁清澄)
搾汁したりんごジュースは、まず分析を行います。糖度、比重、pH、総酸度、資化性窒素量。最低限これだけは測定しておきます。そうしないと、この後の作業で何をどうしたらいいのかわからなくなります。搾ったジュースの状態を目に見えるよう(数字)にしておきます。搾りたてのジュースはとても酸化しやすく、色々な菌にも侵されやすい状態です。なので、分析したpHをもとに、酸度調整と亜硫酸塩の添加を行います。これにより、酸化と微生物汚染を防いでいます。

次に、このジュースにペクチナーゼを主体とした酵素をほんの少し添加します。この酵素は濁りの元となるペクチンやたんぱく質を沈殿させてくれます。
1~2日静置しておくと、上澄みはクリアーなジュースになっています。

この上澄みを別のタンクにそっと移し替えます。これをといいます。
酵母添加で発酵スタート

ジュースをお酒に変えるために、酵母(サッカロマイセス・セレヴィシエ)にりんごジュースの糖分を食べてもらうことで、アルコールと炭酸ガスが生成されます。
酵母はワイン用やビール用のものを使います。シードル用という酵母は、日本にはあまり入ってきてないようです。だいたい、スパークリングワイン用の酵母を使うワイナリーが多いです。
この酵母の選択によっても、大きく味が異なってきます。ワインやビール、日本酒では当たり前に使われるテクニックですが、シードルではまだまだです。とても、面白いので少しづつ追及していきます。 酵母といっても、見たことないですよね。ワインやビールでは通常ドライ酵母を用いています。パンを作るときのドライイーストと全く同じです。(写真) これに水を加えて、加水活性化していきます。その後この酵母液にジュースを少し加えて、十分馴化させます。その後、タンクの中に浮くように、そっと添加します。
さぁ、発酵が始まりますよ~。

一次発酵

酵母を添加して、1~2日後(温度にもよりますが)には目に見える形で発酵が始まります。ぷくぷくと炭酸ガスの発生が見えます。
発酵の進み具合は、比重測定などの分析で見ていきます。香りや味わいも毎日のように変わっていきます。
発酵が1/3ほど進んだ時に、発酵を順調に進ませるために発酵助剤(主に窒素源。その他に微量のミネラルや、サバイバルファクター)を添加します。
ブドウよりもリンゴはもともと資化性窒素の含有が少なく、発酵に必要な栄養分が不足しています。不足したまま、発酵を続けると嫌な香りが出てしまったり、発酵が止まってしまうことがあります。
およそ2週間から4週間で1次発酵が終了します。発酵の終了は、やはり比重計やアルコール分析を行って判断します。発酵終了しているシードルは炭酸ガスの発生もないために、非常に酸化に敏感になっています。一次発酵終了後に、少し落ち着かせたシードルは滓引きに入ります。クリアーな上澄みだけを別タンクに取っていきます。
ここで、必要に応じて濾過をかけたりします。きれいなベースワインが出来上がりました。後は詰める作業です。

瓶詰め、そして二次発酵

アルコール一時発酵の終わったベースワインは、比重1.000以下になっています。
瓶内もしくはケグ内二次発酵をする場合にはここに糖分(ショ糖・ブドウ糖・果糖・もしくは濃縮ジュース)を添加します。
これは瓶内二次発酵する際の酵母の餌になります。
この糖分を瓶内で酵母が消化することにより、炭酸ガスが生まれます。
糖分の量は、欲しい炭酸ガスの量により変えています。
大体ですが、8g/Lのショ糖の添加により、2barほどの炭酸ガスを得られます。と同時に0.5%程度のアルコール上昇があります。
すでにきれいなベースワインにしてあるために、ワイン中の酵母の菌体数が減少しています。このために、酵母を再度添加してあげます。ついでに、栄養剤も添加して、スムーズな発酵ができるような環境を作ってあげます。そうしないと、せっかく作ったシードルが瓶内二次発酵中に、嫌な香りをたくさん出して、開けた瞬間に大変なことになります。
当社の瓶詰は全て手作業のために、毎年、打栓機か人間の肩が壊れます(笑)この点、KeyKegのメリットが際立ちます。とても楽です。
瓶詰したシードルは、8~14℃の場所に置いて瓶内二次発酵をさせます。最初の1カ月で、発酵自体は終了します。炭酸は出ます。けれど、そこから、更に3~6カ月熟成して味が落ち着いてから出荷します。
瓶内の酵母が死滅して、自己分解を始めるのが6カ月過ぎのために、半年以上寝かせたシードルはまた味わいが変わってきます。

日本のりんごとシードルの歴史

日本のりんご産地の始まり
日本で本格的にりんご栽培が始まったのは、今から約150年前。明治時代に入ると同時に現在の北海道七飯町や青森県津軽地方などで本格的な研究と栽培が始まりました。
当時は、日本には観賞用などに使用した和りんごしかなかったことから、アメリカなどから輸入した品種を植えることからスタートしました。
その後、長野県から北は北海道まで産地が形成され、日本でも品種改良の技術が広まりました。今では世界で一番作られているという「ふじ」が1962年に品種登録されました。このふじの登場により、日本におけるりんご人気は不動のものになりました。
しかし、2000年以降、不景気や消費者ニーズの多様化などにより、生で食べるりんごの消費は減少したため、現在は料理やお菓子向けのクッキングアップルも増え、そして今、シードル用りんごも注目され始めています。
日本のシードル作りの歴史
明治時代、青森などでリンゴ酒が作られ始めます。ただし、当時はあくまで日本酒の代替酒として位置付けられたり、昭和初期に第一次シードルブームが起きたものの、戦争による酒税改定やりんご畑の荒廃など、時代に翻弄されて定着することはありませんでした。
その後、1954年に青森県弘前市にシードル専門メーカーが設立され、今でもシードルを生産し続けています。
1990年前後には、第二次シードルブームの到来や北海道でも本格的なシードルを目指した会社が設立されましたが継続せず、この時もシードルの普及には至りませんでした。
そして2017年、世界の動きとも同調して第三次シードルブームが着実に始まっています。
世界の歴史あるリンゴ産地に、シードルやCIDERの文化があるように、西洋リンゴの栽培が始まって1世紀半になる日本にもシードル文化を築き、世界各国のリンゴ文化にまた一歩追いつこうとする仲間は、日本各地に広がっています。
世界的に注目されるシードル
2000年以降、世界各国でリンゴ酒が見直され始めました。世界最大のCIDER大国であるイギリスではCRAFT CIDERが、フランスではお洒落なロゼのCIDREが、禁酒法の影響を引きずり、CIDERが瀕死の状態だったアメリカにはHARD CIDERが登場し、世界各国でシードルは見事復活を遂げました。そして、シードルが珍しかった東欧諸国にもCIDERブームが到来し、欧米では2000年以降、年平均4%を超えるの成長率を記録しているのです。
そして、今、その流れには日本にも届いています。トレンドに敏感なりんご農家や飲食店、消費者がシードルに着目し始め、現在、シードルをワインやビールに並ぶお酒としてのカテゴリとして認識が広まり始めています。
いよいよ日本も、世界の仲間入りです。

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